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ラ・カラブレッタ
La Calabretta ラ・カラブレッタ
シチリア、と聞けば、地中海、南の島、輝く太陽、と楽園的なイメージを浮かべてしまいそうですが、彼らがいるのは、エトナ火山の北斜面。
葡萄畑は標高800〜900mの間に広がり、冬には雪も積もります。激しい寒暖差、複雑な地形が織り成すモザイクのように細かく区切られたミクロクリマなどから“イタリアのブルゴーニュ”と注目されるエトナ。エトナの土着葡萄であるネレッロ・マスカレーゼは、薄い色調、際立つ酸、豊富なタンニンからよくネッビオーロに喩えられますが、それもそのはず。50年代までは、このエトナ地方からピエモンテ、バローロ生産地域に、大量のモストがブレンド用に輸出されていたというのですから…。
自家用ワインを造る地元の農家」か「大手の工業的ワイナリー」と二極化してしまう中、カラブレッタ家では、野生酵母での醗酵、大樽での長期熟成という先祖代々の手法を今に伝え1996年から元詰めもスタート。
以前も系列店に寝かされていた1999年をご案内させていただきましたが、今回久々に輸入されたのがなんと2000年!しかも為替安もあって価格的にもとてもお買得に仕上がりました!
さらに樹齢110年のネレッロ・マスカレーゼが植わる特別な区画である「ノンナ・コンチェッタ」からリリースされる2007年、そしてロゼなのになんと1999年というロザートもリリースされました。猛暑のシチリアとは思えないほどに酸もきっちり乗っていて(標高の高さの賜)旨味もあり、タンニンも綺麗。口に入れた際の果実味もいい感じにしなやかで、伸びやかなミネラルも感じさせます。決して偉大なワインではありませんが、価格を考えるととんでもなく素晴らしいワインだと断言いたします。抜群のコストパフォーマンス!
《輸入元資料より》
カラブレッタ家により、年間12000本が生産される。畑はエトナ山の麓、標高700〜800mの南向きの斜面にあり土壌は火山岩質。フィロキセラの被害を受けなかった畑で、ブドウ樹の平均樹齢は70〜80年。品種はネレッロ・マスカレーゼ100%。
整枝方法はアルベレッロ・ナトゥラーレを採用。グイヨなどに比べると、畑にトラクターが入ることができないのですべての作業を手で行なわねばならない。しかしながら夏の強い日差しをブドウに直接当てるのを避けるには葉が木全体を覆う必要があり、地域に適合して残った手法であるといえる。
1日の寒暖差が激しいことや、乾いた風がよく吹くことで農薬類を使わなくても病害虫がそれほど発生せず、この地域をよりブドウ栽培に適した場所としている。5日間のマセレーション後、醗酵中の温度管理もほとんどすることなく出来上がったワインを14ヶ月大樽で寝かせる。樹齢の古さや低収量に由来する高い凝縮性に、標高などに由来するそれを支えるだけの偉大な酸が、このワインを他のシチリアのワインとは全く異質のものとしている。