Domaine des Cavarodes ドメーヌ・デ・キャヴァロド
ディジョンから南東80キロ、ジュラ地方北部Liesle(リエル)にドメーヌを構えるエチエンヌ・チボーは若きヴィニュロン。「ワイン造りは自分の最も自然な姿」と話す彼は、ロングのドレッドヘアーがチャームポイントで、大好きなレゲエの影響で仲間とバンドを組みドラムを担当するほどの音楽好きでもあります。
アルヴォワから北東に50キロのブザンソンで生まれたエチエンヌは、ワイン好きが講じてワイン道に入門。ヴィニュロン家系でなかったため自分一人でスタートを切り、アルヴォワのドメーヌで働いたあと、ボーヌで醸造学を学び、シャンボール・ミュジニーのロブロー・マルシャンで経験を積みました。その後自然派生産者との交流を重ね、2007年に自らのドメーヌを立ち上げました。現在、所有畑1haと借り畑4haの合計5haでビオロジック農法を行い、ハーブを煎じたものを畑に散布、カーヴ内での作業はムーンカレンダーに従って行うなどビオディナミの要素も取り入れています。
ドメーヌ名「キャヴァロド」は、彼が所有するコート・ド・ジュラ、ムシャールのリューデイ名から名付けました。アペラシオンはアルヴォワとコート・ド・ジュラの2つ、そのほかヴァンドペイ・フランシュコンテのワインも造っています。アルヴォワは鉱物成分が豊富で充分な保水能力があり、キンメリジャンの石灰質のミネラルが強く表現されるのが特徴。
樹齢は15〜115年で、古樹が植わる畑では多品種の混植も見られ、畑にはミツバチやてんとう虫が元気に成育しています。「ワインは食べ物だから、消化の良いものでなければいけない」というエチエンヌは、「出来ることならSO2無添加で醸造したい、そしてその為には自分の技術を更に磨いて行かなければならない」と正直に話してくれました。小さいドメーヌだからこそ出来る、自然に習ったテロワールを生かすワイン造りの今後に期待が膨らみます。