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コス
C.O.S コス
毎日飲める価格を守りたい
『日雇い労働にでも、学生にでも、手の届く価格設定が我々の設立当初からのポリシー。勿論その思いは今も変わらない』創業者であり共同経営者で栽培から醸造までを手掛けるジューストとティッタは言う。『今日では私達のワインは以前より若干高い価格になっている。しかし、その品質と価格を見た場合、十分に納得してもらえるものであると思っている』シチリア、ヴィットリアでの高品質ワインの歴史は浅い。実際にコスが創業した80年代、高品質少量生産ワイナリーは皆無であった。ブレンド用白ワインの供給地とされていたこの地域で、高品質ワイン造りを志し、仲間3人で立ち上げた。醸造所にはバリックが並び、最先端醸造技術が導入された。その結果、無名の造り手コスは90年代に入ると評価を上げ、名声はシチリア内に留まらず、イタリア全土、更には海外でも高い評価を獲得、チェラスオーロ・ディ・ヴィットリアを代表する造り手となった。
自然へのリスペクト
しかし、ジューストとティッタの挑戦はここで終わらない。『ワインを作ること自体は無意味だと思っている。僕等が興味を持っているのは、このヴィットリアのミネラル、土壌の力強さと自分達のキャラクターをワインで表現すること』更に栽培、醸造に関しても自然に任せたワイン造りへと傾倒していく。畑では一切の薬剤を排除。除草剤も使用しない。醸造所からはバリックが消え、大量のアンフォラが地中に埋まり、ステンレスタンクから伝統的セメントタンクに変わっていった。(現在はほぼ全てのワインがアンフォラ又はセメントタンクでの発酵、熟成)樽等の外部からの要素をできる限り削ぎ落とし、シンプルな中にも深みを感じさせるワイン。より研ぎ澄まされたような印象を受ける。
アフリカ文化に最も近いヴィットリア
コスが畑を所有するヴィットリアはシチリア南端のラグーサの西に位置し、オリーヴやグローヴ、アーモンドの樹が生い茂る。農作物も建築もアフリカの影響を深く受けている。イタリアの中でも特殊な文化を持つ地域でその気候、土壌も独特。特にコスが所有する一帯は石灰質とケイ素質が豊富で、更に凝灰岩と粘土質が混じる複雑な混合土壌で、そのパワフルな土壌はワインに強い塩分を感じさせるほどのミネラルを与えると同時に華やかな芳香をも与えてくれると言う。《輸入元資料より》