トップ > スピリッツ・リキュール > ジン > ジン・ベレ(ベルギー)
ジン・ベレ(ベルギー)
Gin Belet ジン・ベレ
ベルギーはブリュッセルの東、ハッセルトの街に蒸溜所を構えるベレは、ディスティラーであるクーン・ド・ジャンスとマネジメントを担うジュール・ドベルスの二人三脚で運営される小さな蒸溜所です。
ジンには欠かせないジュニパーベリーをはじめ、地元産のボタニカルを主として人の手によって採集及び収穫された果実、ハーブ、スパイス、野生の花などを用いて造られるジンは、毎ロットごとに使用されるボタニカルが変わり、その時々の季節の風味をボトルに閉じ込めることをコンセプトに蒸留しボトリングされます。
昨今のクラフトジンのムーブメントの中、数多くの蒸溜所が世界中で生まれています。そのような中で、このジン・ベレがMonkey 47を生み出したクリストフ・ケラーが現在手掛けるスティーレミューレと並んで特別なのか、その理由は彼らの原料の選択に尽きます。
蒸留酒の品質を決める最も重要なポイントでありながら、過小評価されることも多いのが原酒の質です。原酒を蒸留することでアルコールの純度が高まり、その液体は、より純粋なアルコールに近づいていきます。その過程で風味の多くは削がれ、と同時に容量もどんどんと少なくなっていくため、「原酒にこだわる」と語るディスティラーであってもその原酒に大きなコストを割くことは稀です。ところが、原酒のポテンシャルが最終的なスピリッツやブランデーの品質に直結することもまた揺るぎない事実なのです。ジン・ベレが特別なオーラを備えている秘密にも、一義的には原酒の質の高さがあります。
ジン・ベレでは、信頼できる農家から高品質なライ麦、小麦、大麦、そしてスペルト小麦(原種に近い古代品種)を買い付け、基本的にはこれをベースとして原酒となる醸造酒を造ります。原材料は、糖化槽(仕込槽)に入れられじっくりと水蒸気による加温と冷却が繰り返され、穀物の澱粉(でんぷん)を糖化させます。その後にアルコール発酵のプロセスへと移行し、自然と糖分はアルコールへと変化していきます。こうして造られた原酒をベルギーの昔ながらの銅製のポットスティル(単式蒸留器)に移し一度目の蒸留します。この時点でのアルコール度数は21-23%ほど。続いて複式蒸留器を用いて二度目の蒸留を行いアルコール度数を70%にまでに高めます。
ここで様々なフレッシュハーブ、野草、野花、果実、スパイスなどと水を加えて浸漬し、これを単式蒸留器で再び蒸留します。このプロセスを3-5回ほど繰り返され、ボタニカルのピュアでクリアなアロマのみを取り出します。当然、ここで用いられるボタニカルは、風味に大きな影響を与えるため良い素材のみを厳選します。ジンに欠かすことのできないジュニパー(セイヨウネズ)ベリーは、低木の常緑樹で、主に低緯度の寒い地域に自生しています。そのため、上質なクラフトジンを手がける蒸溜所は、緯度の低い地域か標高が高く寒冷な地域に多く見られます。ジン・ベレでは蒸溜所があるハッセルト周辺で得られるジュニパーベリーを主として、その他のボタニカルに関しても信頼できる農家からの直接取引や自分たち自身で採集したもの、または信頼できる採集者が採集したものを用い、大量に購入できるような加工原料は用いません。こうして、ジン・ベレのコンセプトである、その時々の季節の風味をボトルに閉じ込めた特別な蒸留酒が完成します。(輸入元案内より)