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レ・ピアーネ
Le Piane レ・ピアーネ
東ピエモンテ、ノヴァーラの丘陵地にある知られざるDOCであるボーカを 産する小さな造り手がレ・ピアーネです。ボーカはローマ時代にまで遡れる歴史のある銘柄で、19世紀後半までには伝統的且つ味わい豊かなボーカが地域全体で造られていましたが、20世紀初頭からこの地域での工業化が進み畑面積が減少していきました。
クリストフ・キュンズリ氏が衰退するボーカをなんとか再興させようとこのワイナリーを買い取った90年代後半には、既にボーカの生産量が全体で約20000本にまで激減しており、「ボーカを再興させなければ人生をまっとうできない」と“本物の”ボーカ生産に乗り出しました。
レ・ピアーネはネッビオーロ、ヴェスポリーナ、ボナルダ種など土着品種のみを生産し、樹齢の高い古い畑を所有しており、キュンズリ氏はさらに葡萄の品質を追求するために植樹密度を高めた新しい畑も植え、現在では少しずつですが生産量も増えてきているようです。
さらに縦型の開放醗酵槽、大樽での熟成(もともとボーカには伝統的に栗材が使用されていましたがコスト高のため現在はオークで我慢、ゆくゆくは栗樽も復活させたいとのこと)などボーカの伝統を守りつつ厳しい収量制限でワインそのものの品質も向上させ、ボーカの地域活性に努めております。
実際に彼はボーカを愛する若者を集め「ボーカ愛好会」のようなものを組織し様々な活動をくりひろげていたが、現在その苦労が報われてか若い造り手が伝統的なボーカを再評価し始めています。