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ブルーノ・ヴァコン
Bruno Vacon ブルーノ・ヴァコン
シャンパーニュとアルザスの中間あたりに位置するアルデンヌ地方のミューズに、ブルーノ・ヴァコンにより2012年に誕生した小さなドメーヌ。
ミューズには大戦中、フィロキセラ襲来の頃、あるいはもっと昔に耕作放棄されたと思われるテラスの跡が周囲にいくつも見受けられる。しかし、今ではプロでさえワインの産地として認識している人は少ない。
「この辺りには想像もつかないほどの憎しみや怒り、絶望などの負の感情が、強い波動となって渦巻いている。だからこそ以前のようにぶどう畑を復活させてワインを作ることが、人々の心の傷を癒して活力と希望を与えてくれるのだと思う。」とブルーノは言う。
アルデンヌは第2次世界大戦末期の1ヶ月に及ぶ大激戦、バルジ戦の中心地として世界的に知られている。この戦いにおける死者・行方不明者の数は連合軍とドイツ軍、そして民間人を合わせて12万人以上とされる。
死者の鎮魂と平和への願いを込めてフランス、アメリカ、イギリス及びドイツの国旗に使われている色をラベルにあしらい、畑にはフランスとドイツを代表するぶどう品種を一緒に植え、ドメーヌ名をイノセント(フランス語読み:イノソン)と名付けた。
●畑及び栽培
標高260M〜300Mの南西向き急斜面の2ヘクタール。土壌は石灰質が基盤で貝殻の化石が大部分を占める。福岡式農法の実践を試みており、無農薬、無除草及び無肥料による栽培を旨としているが、農耕馬による耕起と必要に応じてビオディナミの調剤を散布している。
ぶどう品種はリースリング、ピノグリ、ピノ・ノワール、シャルドネ、シャンパーニュ地方の忘れられた品種アルバンヌとプティ・メリエを栽培。
大戦中に張り巡らされていた鉄条網を想起させるワイヤーを使いたくないため、棒仕立てにしてある。
醸造自然発酵で瓶詰めに至るまで何も加えていない。炭酸ガスは発酵由来のもの。