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グザヴィエ・マルシェ
Xavier Marchais グザヴィエ・マルシェ
もともとシステム エンジニアだったグザヴィエ。先祖代々のワイン生産者というわけでなかった彼が、自然と向き合う仕事、その向き合った分だけ結果が返ってくる仕事としてヴィニュロン(ブドウ・ワイン生産者)へと転身を果たします。
その彼が選んだ土地は、今や様々な若手生産者が自然派ワイン造りをスタートさせ、才能ある造り手たちがひしめき合うロワール地方のアンジュ地区。テロワールや畑の取得しやすさ、シュナンという品種のポテンシャルからこの土地を選んだと言います。もちろん、自身の代からワイン造りを新たにスタートさせるというのは容易な挑戦ではありません。畑の取得や設備などにはある程度まとまった費用がかかりますし、ワイン造りを始めても最初の収入が得られるのは数年先。グザヴィエも例に漏れず、貧しい中での挑戦となりました。
しかし彼は、アンジュの他のどのワイン生産者にも類をみない個性と可能性を秘めたワインをいきなり生み出してきました。
栽培の段階において、ブドウのポテンシャルを徹底的に高める事が全てと考える姿、そして醸造の段階では、ただただストレートにそのブドウの魅力を引き出したいと考え、人為的な介入を避ける姿は、ボジョレーの巨匠フィリップ・ジャンボンの姿と重なります。
また生み出されるワインの多く(例外は、シュナン・ブランから造られるヴォルプテとカベルネ フランから造られるロング・ヴィ)は、ジュラのヴァン・ジョーヌやサヴァニャンを思わせるような酸化のニュアンスがあり、と言って酸化が強すぎて飲みづらいというわけでもなく、凝縮感のある果実味と絶妙のバランスを保っています。
収量も極限まで抑えられ、アルコール度数も高めながら全くその度数の高さを感じさせない清涼感もあります。まさにフィリップ ジャンボンのワインに通じる飲み心地です。ジャンボン以外で言えば、同じアンジュのシャルロット・バテのワインなどとも共通する雰囲気を感じることができます。いずれにせよ、攻めきったワインだけが到達できる、ちょっぴり危険だけれども唯一無二の個性と飲み心地を備えたグザヴィエのワイン。
システムエンジニアから転身したにもかかわらず?現在の彼はスーパーナチュラリスト。畑での耕作も馬で行い、圧搾機も木製のマニュアルで行うもの、栽培・醸造で電気を使う場面と言うと樽からボトルに移すためにポンプを使用するくらい。エチケットも手貼りな上に、地元の小麦から作られた糊を使用するという徹底ぶりです。(輸入元資料より)
レ ヴィーニュ・ド・ババスのセバスチャン・デルヴューをして「友達のままでいたいからワイン造りの話を一緒にするのはよそう」と言わしめるほど。とにかく彼独自のというか、考えて考えて行き着いた考え方に強い信念を持っているのです。ともすれば頑固と言えそうなこの性格も実際会って話してみると特に偏屈な印象は受けません。確かに話すスピードは桁違いに早く内容も濃いのですが、確固たる信念を実践している自信からか、非常に大らかで優しい人当たりでもあります。(輸入元案内より抜粋)