赤・750ml
ガメイ・ピノ・ドニス、グロロー
【2017年11月入荷】
グリオット時代はプティット・ガトリーの名でリリースされていました。エチケットにはワイン名が記載されておりません。代わりにエチケットの左下に「VYT15」とだけ記されています。ヴォン・イ・トゥルヌには、「風向きが変わる」といった意味があります。
ナチュラルなワインはフランスでも長い間にわたり異端児として扱われ、時には蔑まれもしました。長く苦しい時期を経て、ようやくフランスや日本はもちろん北欧諸国、アメリカやカナダでも認知されて来ました。この流れがこれからも変わらぬことを願って付けた名前です。
僅かにオレンジがかったやや軽い赤色。グレナデンシロップなどの熟した赤い果実香に土付きの根菜などの大地を感じさせるような香りが混ざり合います。それらの大きな2つの香りは徐々に溶け込んでいき、複雑さが生まれていきます。果実香が豊かでチャーミングな様子が伺え、口中では瑞々しく軽やかで、香りに似た甘酸っぱいフルーティーさと果実由来の心地良い酸が一体となって広がり、アフターにかけて大地を想わせる風味や僅かに残る繊細なタンニンがあり赤ワインらしい骨格を感じさせます。
このワインは豊かな果実味とパトリックらしい素朴なニュアンス、そしてエレガントさを兼ね備えた印象を受けます。抜栓後約30時間ほどの経過でやや豆のような風味が感じられるかと思います。そのため、先に述べた良さを十分に感じて頂きたいという想いから、数日かけて楽しむというよりは抜栓当日にお楽しみ頂くことをお勧め致します。