白・750ml
リースリング、シルヴァネール
樹齢約60年の古木。除梗したシルヴァネールとリースリングを半分づつ、11ヶ月間ジャーでマセラシオン。ステンレスタンクで熟成。
黄金色。桃やプラム、ドライアプリコットなどの果実香に、ジャスミンや金木犀を想わせる華やかな印象、甘草などドライハーブやポプリ、陳皮、台湾ウーロン茶など複雑感やオリエンタルな雰囲気を感じさせる香りが加わります。甘やかなドライアプリコットやプラムの風味が優しく舌先を包み込むように感じられ、滑らかなタッチで先へと進みます。濃いめに淹れた中国茶を想わせる旨味や風味に、黄色い果肉のフルーツや花々が絡み合い大きく膨らみます。マセラシオン由来のお茶のようなタンニンやキレのある酸が全体に引き締まった印象を与え、奥深く充実した果実味や旨味がしっかりと引き出されており、それでいて繊細でエレガントな様子を感じさせ、複雑性に富んだ風味が口中に長く留まります。
メゾン・モリッツ・プラド/Maison Moritz Prado
Maison Moritz Pradoは2018年からアルベという人口約500人の小さな村でワイン造りをしています。
フランス人の夫のギラン・モリッツは過去にポルトガルのDomaine Conceitoで収穫作業、ブルゴーニュのDomaine Devillardに5年間勤務後、ルーマニアのDomaine Avincisで7年間総合責任者を務めるなど、豊富な経験を持ちます。コロンビア人の妻のアンジェラ・プラドは金融の修士号を持ち、当初は金融の世界でキャリアスタートを切りましたが、ギランとの出会い機にルーマニアに移り、ギランと共にドメーヌでワイン造りの経験を積みました。その後二人は独立を決意し、フランス国内でブルゴーニュ、ボルドー、ロワールなど畑を探し回りましたが、近年気候が及ぼす大きな影響やワインの好みなどを考慮し、総合的に過小評価されていたアルザスを選びました。
その中でもアルベは非常に小さいアペラシオンに関わらず、すり鉢状の内側に位置する畑の標高は約350m〜500mで冷涼な気候で、土壌の性質は主にシストというワインに冷涼感が出やすい環境です。ぶどうの生育が平地と比べて約2週間ほど遅く、開花時期の霜の影響が比較的低く毎年安定した収穫が出来る傾向にあるところも大きな魅力です。
強い冷涼感のあるワインを好む二人は、特に近年の地球温暖化に対応できているこの理想的な条件から、自身が納得のいくワインを造る事ができるこの土地のポテンシャルに魅了されドメーヌ設立に至りました。彼らのワインには、常にとても笑顔でエネルギッシュな二人の明るい面と、非常に真面目な部分の両方が写し出されているように感じます。自然に対して大きなリスペクトを払う彼らは、フランス全体のヴィンテージ毎の特徴というよりは、アルベ単体のその年とテロワールの特徴を最大限表すようにワインを造ります。今後の将来にも更に期待が高まる生産者です。(輸入元資料より)