白・750ml
リースリング 100%
葡萄の90%は12時間かけてダイレクトプレス、10%は3日間のマセラシオンの後にブレンド。10ヶ月間ステンレスタンクで発酵と熟成。
僅かに濁りの見られる中程度の黄色。熟した黄柑橘、若草、オレガノ、柑橘ピールなど小気味良い爽やかな香りに、りんごの蜜、アカシアの蜂蜜を想わせるコク深い印象、火打石、ペトロール香などのニュアンスが伺えます。ほんのりと優しい甘みが感じられゆっくりと舌に馴染んでいくように広がり、香りの鉱物的な様子に比べて熟した果実の風味が強く感じられ、シャープで張りのある酸と調和良く膨らみます。黄柑橘を皮ごと搾ったようなイメージを抱かせる果実味、ピールや内皮のほろ苦さ、旨味が溶け込む爽快な風味に加え、抑揚や奥行きを与える蜂蜜やハーブなどの風味がほどよく絡み合います。アフターにかけて乳酸的なまろみが感じられ柔らかい印象で、余韻には熟した果実の甘やかな風味が心地良く続きます。
レ・フュナンビュール/Les Funambules
レ・フュナンビュールはアルザスのアンマーシュヴィアという街で2018年にギヨーム、シリル、兄妹のジルとスージーの若手4人により設立されたドメーヌです。幼い頃から仲が良かった4人は、それぞれ家族が所有していた畑を引き継ぎ、合計11haの面積を皆で共有し自然派ワイン造りの道へ進むことを決意しました。畑は大部分が15〜20年前からビオ農法により栽培されていたため、自然派ワインを造る上では素晴らしい状態で初ヴィンテージを迎えました。2019年以降は加えてアグロフォレストリー(森林農業)にも注力しております。畑には既に400本以上もの果樹を植え、鳥の巣や止まり木などを設置、土は耕す事はなく、葉も同様に木の根元以外は一切切らずに必要に応じてロール作業のみ行うなど、畑を限りなく森の生態系に近づけるよう徹底して努力を続けています。一般的なドメーヌの形である栽培や醸造など特定の工程において担当者を設けておらず、彼らのワインは4人全員が剪定から瓶詰めまでの全プロセスに携わり造られます。自然派ワインのドメーヌとしては比較的珍しいチーム構成でとても興味深いですが、その反面、冒険的な試みをし辛い状況である事も否めません。全てを考慮した上で力を合わせ、少しずつ前進し、畑は時と共により自然な生態系に近づき、更に彼ららしいワインを造り上げてくれる事でしょう。期待が高まる若手4人組です。(輸入元資料より)