赤・750ml
ピノ・ノワール100%
アルザス地方といえばその主流は白ワインで、割合としては9割にも及ぶとか。その残り1割となる赤ワインは、ピノ・ノワールを用いて造られます。
ドメーヌ・フィシュバックにとってのスタンダードワインである「スフィック」の赤も、もちろんピノ・ノワールで造られており、マセレーション(果皮を果汁に浸漬する作業)の期間をやや短くし、フレッシュさと飲み心地の良さを引き出すようにしています。ちなみに「スフィック」は、「グビグビ飲めちゃう」のようなニュアンスの地元の言葉とかけて名付けられているそうです。
最近では珍しく涼しいヴィンテージとなった2021年のこのワインは、例年よりもボディは軽く、淡くチャーミングな優しいタッチの果実味とオーベルニュのガメイを思わせるような火山のニュアンスがほんのり感じられるバランスに仕上がりました。飲み口は軽快ですが、青さや薄さではなく、みずみずしい果実味を備えた旨味たっぷりの優しい味わいに仕上がっています。
このワインは、ビオロジックで栽培されたブドウを手摘みで収穫し、自然酵母のみで発酵。厳密な濾過(ろか)や清澄も行わず、瓶詰め時に至るまで亜硫酸塩(酸化防止剤)も無添加で造られます。他の多くのドメーヌ・フィッシュバックのワインと同じく、抜栓後数日たってもバランスを崩すことなく、長く安定した味わいを楽しませてくれます。(輸入元資料より)
【ドメーヌ・フィッシュバック/Domaine Fischbach】
ドメーヌ・フィッシュバックの歴史を再び再スタートさせたのが、ジャン・ドレフュスだ。
ジャンは、ブルゴーニュの醸造学校で学び、その後オーストラリアのワイナリーなどで働き始めた。ある程度の仕事を任されるようになると、自信が理想とする自然環境に寄り添った栽培方法であり醸造方法を模索するようになった。
そして、満を持して生まれ故郷であるアルザスの地に戻り、契約期間が終わり少しずつ返却されてきた畑でブドウを栽培し、家族の歴史と誇りを備えたドメーヌ・フィッシュバックとしてのワイン造りを再開することになる。
再開するにあたって、彼が大切にしている価値観を体現すべく、自然派ワイン造りを採用した。畑では化学肥料や除草剤などを用いず、ビオディナミを取り入れた有機栽培を実践している。
そのコンセプトは当然醸造所内にも持ち込まれ、 自然酵母による発酵を待ち、人間都合に味わいを調整するための添加物の類も用いない。一部のワインには酸化防止剤としての亜硫酸塩を使用しているが、近年はこの酸化防止剤を一切添加しないワインも手掛けている。
ジャンに畑を案内してもらうと、辺り一帯の村々を見渡せる、見晴らしの良い丘の上のグランクリュの畑をはじめとして、多彩多様な土壌特性を備えた数々の畑に出会うことになる。
現在彼は、4haにおよぶ畑でブドウを栽培しているが、この畑はなんと21もの区画に分かれて存在していると言う。小さな区画はわずか2aほどの面積しかなく、4haと言っても畑仕事に費やされる労力は膨大だと言う。(輸入元資料より)