白(醸し)・750ml
ミュスカ ・プティ・グラン60%、クレレット40%
ミュスカ・プティ・グランは、全房と除梗した葡萄を半分づつ4週間マセラシオン。クレレットは95%除梗。残りの5%は全房でタンクの下に敷き、その上に除梗した葡萄をのせて3週間マセラシオン。どちらもファイバータンクで8ヶ月間の発酵と熟成。その後ブレンドして、2023年8月瓶詰め。
黄みがかった淡い琥珀色。熟したアプリコットや黄プラム、ビターオレンジなどの果実香に、金木犀や沈丁花を想わせるかぐわしい花々、紅茶の香りが混ざり合います。角の取れた柔らかい口あたりで、伸びやかな酸を伴い果肉感のある豊かな果実味が口中を満たすように広がります。中盤からアフターにかけて、フルーティーな印象に柑橘ピールの爽やかなほろ苦さ、濃いめのピーチティーのような風味や微細なタンニンが溶け込み、引き締まった様子が伺える辛口の仕上がりです。(輸入元資料より)
【ドメーヌ・ド・ルバック(ニコラ・シノワール)/Domaine de L’Ubac (Nicolas Sinoir) 】
ニコラ・シノワールはローヌ地方の東側に位置するエリア、Die(ディ)で2022年よりワイン造りをしています。ディは人口5000人と極めて小さな地域で、クレレット・ド・ディーというクレレットで造られるスパークリングワインの生産地として知られています。泡でしか知られていなかった歴史的な背景としては、天候の面で葡萄の実が充分に熟さない事が理由でしたが、近年は地球温暖化の影響によりスティルワインとしても醸造できる気候に変化しつつあります。
独立をするまでの約5年は南仏やジュラ、ローヌ、オーヴェルニュなどフランス各地で修行を積んでいたニコラは、家族との定住を機に、アルプスのヴェルコル山脈に囲まれる素晴らしい自然環境に加え、標高の高さ故にワインに冷涼感が出やすいディでワイン造りをしていくことを決意しました。畑は標高450mから500mに位置する森に囲まれ、畑に足を踏み入れると気持ちが一気に晴れるような清々しい空間、10年以上前から有機栽培されているため樹と土壌の健康状態も素晴らしく、隣人もいないため農薬散布など外部からの干渉も避けることができる。ドメーヌ名の“Ubac”とは「北」という意味で、畑の斜面の向きを指します。鋭い酸味を有するワインを好む彼にとっては素晴らしい環境で、彼は「ここは葡萄が伸び伸びと、それぞれの木が思うように育っていける最高な場所。このテロワールが与えた葡萄という恵みの、ありのままの姿をワインという形で表現できたら嬉しい」と話します。物静かで真面目な性格なニコラの作業は畑からセラーを通して一貫性があり、それがワインに写し出されているように感じ、この土地の表現や可能性を探っているような印象を持ちます。ディの地でどの様なワイン造りを展開し、自己表現をしていくのか期待が高まる生産者です。(輸入元資料より)