白・750ml
パッセリーナ 100%
マルケ州の内陸部、リパトランソーネのパッセリーナで造られる白ワイン。収穫後の葡萄を0℃で5-10日間冷蔵保管、除梗しソフトプレス、デブルバージュ後、50%はリー・コンタクト。約15℃で30日間ステンレスタンクにて発酵。
【ワイナリー紹介】
イタリア半島のアドリア海側の中心にあるマルケ州。州都アンコーナからそう遠くない丘陵地帯にワイナリーは位置する。日照量に恵まれ、海から届くそよ風 のおかげで、リーパトランソーネ一帯は4世紀も前から良質のワインの産地として知られている。どちらかと言えば量産型のワイナリーが多いマルケ州だが、レ・カニエッテはワインのレベルを重視し生産量を極端に抑えている。また、この地域の土着品種、伝統のあるぶどう品種を使用し、この土地らしさのあるワイン造りに挑んでいる。
その中でもぺコリーノという白葡萄を使ったワインは面白い。一般的にロッソ・ピチェーノ等マルケの赤ワインは、軽めの早飲みタイプで知られているが、彼らはぶどうをしっかりと熟成させた後、長めのマセラシオンを行い、ぶどうの持つ力をすべて引き出す。そのため、しっかりとした構成のコクのあるワインが出来上がる。リーパトランソーネはミケランジェロの弟子で、一番初めにミケランジェロの伝記を書いた、アスカーニオ・コンディーヴィの出身地でもある。レ・カニエッテはこの偉大なる芸術家に敬意をはかり、ワインの名前でそれを表現した。
Rosso Belloはミケランジェロが生み出した輝きのある赤い色を、自らそう呼んでいたことから名付けた。Morelloneは深みのある暗赤色で、ミケランジェロが描くフレスコ画の土台に使われていた色である。そしてNero di Viteはミケランジェロが油絵を描く時、ぶどうの蔓を燃やし、その灰を絵の具に混ぜ、ビロードのような赤味がかった黒を表現していたことからそう名付けた。伝統の中に新しい技術を織り交ぜながら造り出す彼らのワインは、ミケランジェロの赤と呼ぶのにふさわしい。