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ムーラン・ド・ラモー
Moulin de Rameau ムーラン・ド・ラモー
セバスチャンは、ヴァンデ県の農家に生まれ育ちました。18歳から家を離れ、ラグビー特待生としてリヨン郊外のINSAという学校で熱・エネルギー工学を学びます。セバスチャンは長い学業の最後に、ユーロカーヴとのコラボレーションで博士号を取得します。ワインの保存に関する研究を行いながら、ワインの素晴らしさと複雑さに魅了されていきます。30歳の時にワインへの情熱から造り手になることを決意。そこからブドウ栽培・醸造学のBTS(上級技術者免状)の勉強中にドメーヌ・ルフレーヴ、ドメーヌ・ノーコントロール、シリル・アロンソで研修をしながらワインの理論を学んでいきました。彼は本能的に、自然のサイクルに沿って、ブドウ、環境、人の体を尊重し、人間的なスケールで働く技術に惹かれ、自然派ワインの誠実さに魅了されました。その後、セバスチャンはパートナーのナワルのサポートを受けながら2021年にワイナリーを立ち上げました。
3つの県(Creuse、Allier、Puy de Dôme)と2つの地域(Auvergne-Rhône AlpesとNouvelle-Aquitaine)の合流点にあるムーラン・ド・ラモーは、シェール渓谷にたたずむ、歴史に彩られた場所です。非常に古い水車(1789年以前)があるだけでなく、人々が和やかに集う評判のレストランでもありました。彼らは、その歴史をもう一度生き返らせ、先人へたちにオマージュしたいと思っています。
テロワールは山の影響を受けた海洋性気候で、夏には涼しい夜をもたらします。下層土は花崗岩です。現在は森の中ですが、温暖化に負けない冷涼な気候を維持したいので、全区画にアグロフォレストリー(森林農業)を適用しています。ル・ムーランの丘の中腹で自分たちの植樹したブドウが育つのを待つ間、地元の農家から分けてもらったオーガニックのブドウで少量ずつワインを造っています。
実は2014年には交換留学で1年間を神戸大学で過ごしたセバスチャンは、「日本で自然派ワインが人気なのは、これらのワインが本物で飾らないから」だと語っています。これからどんなワインを造っていくのか楽しみな生産者です。