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ドメーヌ・ビュロンフォッス
Domaine Buronfosse ドメーヌ・ビュロンフォッス
最近ヴァン・ナチュールの生産者の間で最も注目されているのがJura地方。
ここの気候はブルゴーニュに似ていますが、まだ畑がブルゴーニュのように価格が高くなく、ここにしか存在しない品種があります。そのJuraの新しい生産者のご紹介です。
と、言っても実は2001年から存在しておりましたが、今回日本に初上陸です。このDomaineは最初奥様、Peggyさんが(1972年生)1人で立ち上げました。今から15年前にこの地に到着し、移住を決意。そして子供の為に自分達が自ら生産した物だけで生活しようと決意したのです。今では4.40haの中には4種類の品種の葡萄が植わっておりますが、最初オヴェルノワ氏の協力も得て、毎年少しずつ少しずつ葡萄を植えて来ました。(プールサール、ピノ・ノワール、シャルドネ、サヴァニャン)
その品種が各々開花時期、実り収穫のタイミングが違う、そういう自然のリズムを感じる事の出来る畑なのです。その同じ敷地の中に牛を飼い、野菜を植え、自分達の食べる物と共存します。畑の仕事は最低の事しかしません。ケミカルな物は一切使用せず、有機でも余計な肥料を入れたり、畑を耕す事も最低限。収穫は全て手で行います。
今では100%ビオになりましたが、其れまでは紆余曲折色々ありました。最初は100%ビオではなく、2005年から切り替え始め、2007年には完璧な状態に持って行きました。
醸造方法は至ってシンプルで、醸造機械は出来るだけ新しい物を選びますが、方法は至って昔の方法、どちらかと言うと感覚的・昔の先人の経験的な作り方です。樽は228Lのブルゴーニュの古い樽に拘ります。最初はほんの少ししかワインを作りませんでした。そして少しずつ小さな家族だけで出来る範囲の中で増やしていったのです。
何とかワインで生活が出来る自信がついてきた時に夫のジャン・パスカル(1970年生)も農業学校の先生を辞め、自分達の畑1本に従事する事にしました。それまでは他のワイナリーでワイン作りに従事しておりましたが、2012年に決意したのです。彼は元々Lyonという大きな都市で生まれ育ったので、ペギーさんと出会い人生を変えられたと言ってました。その言い方にも奥様への愛情や自然への尊敬の念を感じます。
最近ではFranceでも彼らのワインの人気が出始め、ましてや世界一美味しいと言われるレストランNomaでもオンリストされたので、需要に追い付きません。しかしここまで来るには10年かかりました。なので日本にも他の地域にもなかなか認知されて来なかった稀な造り主です。
今回お陰様でこんな素晴らしい生産者のワインを扱うことになりました。2015年今年始めてのトゥルソーの苗木も植えました。初回取引なので、全ての彼らのワインが購入できませんでした。前からのお客様からの注文がもう先に予約しており、その中で可能な物を抑えました。が、来年はしっかりと全部のラインを購入しますので、お待ち下さいね。
(2015年5月19日 第2回目訪問 新井順子)