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カヴァロット・ブリッコ・ボスキス
Cavallotto Vitivinicola Bricco Boschis カヴァロット・ブリッコ・ボスキス
カヴァロットは1948年から5世代に渡ってカンティーナを運営している老舗。古典派バローロと言えば必ず名前が挙がる名手であり、地元では偏屈者として非常に有名なジュゼッペ氏が現在の当主。カンティーナはブリッコ・ボスキスの丘の上部に位置し、畑がカンティーナを取り囲むように位置している。ワインとしてのバランスに優れながらも力強い酒質を誇る。豊富なタンニンと鮮烈な酸。今では珍しい古典的な味わいがここにはある。ブリッコ・ボスキスはカスティリオーネ・ファレットを代表する畑で周辺の造り手達も羨む好立地。
収穫量は32-38hl/haと少ないがこれは樹齢の高さから収量が落ちているだけ。『お爺さんも父親も天の恵みである果実を切り捨てることに抵抗を感じる。よって、ほとんど摘果を行わない』グリーン・ハーヴェスト(摘果)を行えば凝縮感は出せるが、それはカヴァロットのスタイルではないとの判断。農薬も使われないし、除草剤も一切使用しない。(銅、硫黄のみ)自生する雑草をある程度まで生やし、ある一定の高さまで育つと手作業で刈りとり、そのまま畑を耕すことなく放置しておくという不耕起栽培を実践している。醸造所は大きく変更された。収穫した葡萄をすみやかに発酵槽に受け入れられるようにスペースがとられた。セラー内の仕事は変りなく伝統的なスロヴェニアン・オークでゆっくりと熟成される。全ての作業がスムーズに行われるようになったこと、自然農法を導入し時間を経たことで葡萄の質が上ったこと、セラー内が清潔に保たれていることが近年の垢抜けた味わいに寄与している。
カヴァロットでは3種のバローロを造っている。1945,1966年に植樹された1.56ha(南南西向)のクリュから産まれるBarolo Vignolo。ブリッコ・ボスキスよりも低い位置にあり、優美な甘味を備えている。他の2つのワインよりパワフルでありながら優しくクリーミーな口当たり。そして、カスティリオーネ・ファレットのキャラクターを素直に表現するクリュSan Giuseppe。ブリッコ・ボスキスの区画の一部であり、最も古い樹で73年を越す優れた区画。絶対的な威厳を持ちカスティリオーネ・ファレットらしさを最大限に発揮したカスティリオーネ・ファレットを代表する偉大なワイン。そして最後にカヴァロットの代表的ワインであるBricco Boschis。ブリッコ・ボスキスはヴィラージュワインではない。ブリッコ・ボスキスの畑(5.04ha南東〜南西)のみの葡萄を使い色々な大きさのスロヴェニアン・オークの大樽で36ヶ月間熟成させる。しっかりとしたストラクチャーを持った厳格なスタイルのバローロである。