トップ > フランス > シャンパーニュ > コート・デ・バール > ドラピエ
ドラピエ
Drappier ドラピエ
高い酸と硬質的なミネラルの引き締まった味わいのブラン・ド・ブランが近年の主流ではありますが、やはりピノ・ノワール比率が高く、濃厚で充実した味わいのブラン・ド・ノワールのシャンパーニュも等しく素晴らしいです。
シャンパーニュ南端ウルヴィルに位置するメゾン・ドラピエはピノノワールのスペシャリストとして高名で、ピノ・ノワールの父と崇められております。Pさんも自身のバイヤーズ・ガイドで★★★★評価を下し、フランス国内でも非常にプロ筋から評価の高い生産者です。
ミッシェル氏の大きな拘りに『自然なワイン造り』が挙げられ、53haの自社畑は一切の化学薬品を使用せず、瓶詰時のSo2添加も最小限に抑えています。(一般的生産者の1/3以下)フランス国内の自然派と呼ばれる生産者の中にここのブリュット・ナチュールを愛飲する人も多く、かのラピエールもドラピエを愛飲するひとり。
キレがあって綺麗な流行のスタイルではなく、どこかいかつく素朴。適度にふくよかな酒質。一口で終われない味わい深い奥行きがそこにはあります。違和感を憶えるくらいに熟した果実感の中に土壌由来のミネラルが優しく感じられ、明らかにシャルドネとは違う質感の柔らかい後を引く酸が特徴。時代に流されず他のメゾンとは一線を画す独自の味わいの世界を守り続けている貴重な存在と言えるかもしれません。
ドサージュに関しては数多いシャンパンメゾンでも唯一であろう、25年間熟成させた門出のリキュールを使っており、柔らかく、全てが溶け合ったような味わいまとまりはこのドサージュによるものなのかもしれませんね。