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ハーミット・ラム
The Hermit Ram ハーミット・ラム
2013年。クレイター・リムでワイン作りを一任されていたテオ・コールズは突如としてワイナリーを去りました。ワイナリーで発生した火事の責任を無理矢理に背負わされすっかり嫌気が差してしまったのです(実際には彼に一切の過失はなく火事の原因は電気系のショートだと言われています)。約150樽のワインが焼失(ボトル換算で40,000本以上です)したショックはワイナリーに相当な爪痕を残し、ニュージーランドに於ける近年最高の醸造家に成り得る才能とも言われていたテオはゼロからのスタートを余儀なくされたのです。
カンタベリー大学では化学、リンカーン大学では栽培学と醸造学を修めレオヴィル・ラスカーズ、クンツ・バ、サンコム、フランソワ・ヴィラール、シルヴィオ・ナルディ等で若き日を過ごしたテオはダニエル・シュスターのもとで人為的プロセスに一切頼らないあるがままの醸造に目覚めたと言います。
ワイナリー名は約10年前にテオがとある荒地に佇んでいた「年枯れた牡羊」に由来しています。その得も言われぬ、力強くも儚く、野生に溢れながら知性も感じさせた雰囲気に魅せられ、いつの日かそんなワインを作りたいという想いを抱いて来たそうです。ハーミット ラムは彼ようやく辿りついた自身のレーベル。ニュージーランドでは殆ど目にする事が無い石灰質土壌の畑から収穫されるブドウに拘り、卓越した品質のワインを作り始めています。