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ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェ
Gilles et Catherine Verge ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェ
かつて一度だけ日本市場に入荷したものの、諸般の事情により(?)市場から姿を消していましたが、新たな輸入元のもと入荷したヴィレ・クレッセの超絶自然派が登場しました。造り手の名はジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェ。ジャン・マリ・ギュファンが運営する白専門ネゴシアンとは一切関係ありません。当時扱っていた輸入元のインフォメーション不足もあり、自然派自然派した印象は全くありませんでしたが、蔵元を訪れた買い付け担当者が「久々に度肝を抜かれる超次元的な化け物に出会った」と評するほどの究極の自然派です。ジルとカトリーヌの夫婦そろってSo2アレルギーのため、必然的に自然派での造りを目指し、50年〜127年に及ぶ古木より造られるワインは全てSo2無添加。ジュラの巨匠ピエール・オベルノワやロワールの自然派王クロード・クロトワを同志と仰ぎ、余計な手を加えない100%ピュアなワイン造りを目指しています。
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限りなくピュアーさを追究した造り。純粋なテロワールの表現の為に限界を超えた生活をしているカトリーヌ&ジル・ヴェルジェ。ブルゴーニュのテロワールを我々に知らせてくれる為に、生活そのものをかけて探究している姿には世界中のファンが感動している。
栽培は勿論ビオ栽培、いやそれ以上の厳しい妥協を一切許さない自然栽培。ジルは天体の動き、特に月と地球と生体の関係の学者でもある。『天体の動きに合わせて必要な時期に、撒布をすればボルドー液でも年に2から3回ほどで足りる。』とジルは言い切る。ちなみにビオ栽培者でも10回ほどは撒く、多い年は20回ほど撒布することがある。
ジルは云う『葡萄栽培で最も大切な事は“観察”である。葡萄木自体が、今何を必要としているか、を察知することが最も大切なこと。』ジルは毎朝、葡萄畑を周るのが日課となっている。だから5ヘクタール以上は増やさない。ビオ栽培の目的は葡萄畑に住む自生酵母を限りなく元気に育てること。特に低温、低度数の時にしか働かないアピキュラ系の酵母が大切とジルは言い切る。『ワインにフィネス、上品さを醸し出してくれる大切な酵母なんだ。』だから発酵は低温・低アルコールの状態が長く続くようにしてある。発酵だけでも最低で2年間、長い年は4年も発酵が続く。
実に危険極まりない造りを敢えて実施してテロワールのピュアーさを追求している。ヴェルジェのワインは最高に早くても収穫から5年以上が過ぎて販売されるので、金利だけを考えても実に厳しい経営をワインのピュアーさの追究の為に実行している。
どこまでもピュアーさをねらうので、発酵槽は樹脂を使用。樽は一切使わない。どんなに僅かでも樽香が入ることを避けるのがジルの造り。そして、どこまでもピュアーさを追求する為に、SO2酸化防止剤は一切使用しないゼロゼロである。醸造中も、瓶詰時も一切使用しない。逆を云えば、“本当に100%健全な葡萄しか発酵槽に入っていない”という事に繋がる。
この厳格さは恐らく世界一だと言い切っても良い。フランスではここまで徹底しているのはVERGE以外は存在していない。ヴェルジェ夫婦のお蔭で“本物の純粋なブルゴーニュのテロワール”を我々が楽しむことができる。本当に幸せなことである。どんな世界でも、何かにすべてをかけて探究する人の姿は美しいものだ。(輸入元資料より)
自然界の法則に則ったワイン造り
ブドウ畑はジュラ紀に形成された粘土石灰質で東側を向いた畑の斜面に5haを所有しシャルドネ種が植えられています。我々のワイン造りは徹底していて現在では特殊な手法と考えられていますが、古代からのワイン造りをそのまま継承しているに過ぎず、むしろ現代の醸造法には違和感を覚えます。ブドウ栽培で大切なのは植物の整理を大切に注意深く観察し見守る事にあり、我々は自然界の法則に則りワインを造ります。
春にブドウの芽が出、花が開き、夏に弦が成長して実が成り、秋に熟して収穫するという成長の工程で注意するのは月の動きです。冬には何もしません。敢えて言えば傷んでいる土壌にほんの少し肥料をあげるだけです。我々はマコン・ヴィレ・クレッセで3つのCuveesを造っていますが、醸造も栽培も同じ精神で行われます。限りなくし自然に近い醸造方法で気長に見守ります。定温で活動する野生酵母での発酵は信じられないほど時間のかかる仕事で、時には5年経っても発行が続いている場合もあります。
ブドウの樹も大変古く、若いと言っても76年で最も古い樹は120年の記録を持っています。我々のワインが長命な理由はSO2を全く使用していない事とセラーに宿す野生酵母で自然なままのワインだからです。
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