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レ・シャン・ジュモー
Les Chants Jumeaux レ・シャン・ジュモー
ブルターニュ出身のマチュー・ロトリエ氏(40 才)は若い頃はハンディキャップ者の介護補助、短編映画の作成など様々な職を経たのち、ある時ワイン造りの研修を受け、ワイン造りはアートに似ている、これぞ自分の求めていた仕事だと思い、2005 年にワイン学校、2008からマルク・ペノーのところで4年間研鑽を積んだ。
2012 年にロワールのこのモントルレ村に移り住み、ワイン造りを志す。ゼロからの出発、住む家もカーヴもトラクターもすべて探さなければならなかった。このモントルレ村は昔はシュナンの大きな産地であったが現在は5ha を残すのみ。マチューは古い樹の畑を借りることができ、古い時代の復活に想いを馳せ、この地でワインを造り始めた。海辺育ちの彼は水辺に大きな魅力(エネルギー)を感じ、昔はロワール川の交易で栄えていたこのモントルレ村を選んだ。このエリアはロワール河の最西のシュナンとなり、満潮時には St-Florent le viel まで入り込む為、西からの海風の影響を受ける西端となる。彼岸の最満潮時や冬の嵐の際には、風がもたらす大西洋の塩分やヨード、波しぶきがぶどうの熟成に複雑さをもたらしてくれる。
蔵名の由来は、彼の借りた古いシュナンの畑名がレ・シャン・ジュモー(Les Champs Jumeaux)で、それを彼の好きな音楽 Chant に変えてゆくという想いを込めて。オーガニックを目指したのは、オリビエ・クザンのところで飲んだワインが酔いが穏やかで、心地よかったので、それに惹かれたところから。それとスタート時点でお金がなく、コストもかけずにできたから。2018 年から認証がおりる。伝統的な銅、硫黄に加えて、ドメーヌの周りで取れるイラクサ、ヒレハリソウ、トクサ、シダ、柳の煎じ薬を使用する。ビオデナミには縛られたくない、自分の感覚でやっている。
ワイン造りは悩んでばかりでストレスばかりだけど、好きなところはプレスの時、しずくを味わう事。自分の求める味のワインがいつもできるとは限らないけど、ワインに寄り添う事が出来れば最高。ミネラルや酸は好き、キレがあってアタックがあって、すとんと切れずに少し広がって落ちるのが好き。ラベルの写真は高校の同級生が撮ってくれたもの。