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ジャン・モーペルチュイ
Jean Maupertuis ジャン・モーペルチュイ
若い頃から大のワイン好きだったモーペルチュイ氏は、マルセル・ラピエールやピエール・オヴェルノワら自然派ワイナリーの重鎮を訪ね、除草剤や化学肥料を使わず、また培養酵母や亜硫酸も加えない「産地らしさ」を表現したワインに感動しました。本当のワイン造りに触れてよりその魅力に引き込まれていくなか、「そんなに好きならワイン造りをすれば」という彼らのアドヴァイスによって1992年から1年間マコンの栽培・醸造学校で基礎を学びました。
ラピエールの紹介でかのジャック・ニオポールと出会い、自然派ワインの醸造を学び、自信をつけた彼は故郷のオーベルニュで友人たちとドメーヌ・ペイラを立ち上げました。敬愛するラピエールと同じガメイ種を用いて1993年から1995年まで試験的に醸造して、1996年に公式にリリースされたワインの評判に関しましては皆様ご存じのとおりです。
その後、ドメーヌ・ペイラの実質醸造者として実績を上げましたが、オーナーが代わったことにより独立。現在では3.8haの小さな葡萄畑を丹念に栽培しながら、自身の理想のワインを追い求めています。
ワイン造りの根源ともいえる葡萄栽培は、醸造同様化学物質を使わない、というのが彼の哲学。硫黄やボルドー液、そして海藻から作った物質で病気を駆除します。醸造においては葡萄以外の物質を使わず、培養酵母も使わず補糖もしません。亜硫酸も醸造から瓶詰めまで一滴も使わずにワインを造ります。醸造中に酸化しないように空気に触れさせない一方で、ワインが還元臭の元となる「澱」の影響がないように澱引きするのがコツとのこと。醗酵はマルセル・ラピエールと同様に房丸ごとをマセラシオン・カルボニック。マセラシオン後はピジャージュやルモンタージュをせずに繊細さを追求。
こうしてピュアでみずみずしい香味にあふれ、柔らかい味わいが前面に現れるワインが生まれます。瓶詰め後すぐでも粗さがなくソフトな印象があって、おとなしいのにくっきりとした素敵な個性を感じさせてくれます。