赤・750ml
ガルー100%
100%除梗して3日間のマセラシオン。ステンレスタンクにて発酵、オーク樽にて20ヶ月の熟成。ガルーとは荒々しいの意味。モナストレルの一種。ガルーは栽培のコントロールが非常に難しい品種。ベリー系の酸が特徴的な、新しいチャレンジで生まれた非発泡のガルーです。栽培が難しいとされるガルーだが、だからこそ新しいチャレンジに取り組む、マッシモの世界観が現れたキュベ!
ガルー。聞き慣れないぶどうだろう。このぶどうは紀元前500年というから、今から2500年も前に、フェニキア人がスペインにもたらしたという説があるほど、大昔のぶどうだ。スペイン南東部に上陸した時はモナストレルと名付けられた。後に北上し南フランスではムールヴェードルとなった。オーストラリアへも渡り、古いカタラン語でマタロと呼ばれた。
ムールヴェードルやモナストレルと聞いて、どのようなスタイルを想像するだろうか?必ずといってよいほど「プロヴァンスのワインは、バンドールに見られるように、ムールヴェードルが支配的。だから、タンニンが強く、アルコール高く、硬いワインになりがちだ、、、」と。
スペインでも、バレンシア方面ではモナストレルを使い、ひたすら濃く、強く、アルコールで押し切るワインが続出した時期があった。アルコールも、14、15%までザラにあがった。これを某アングロサクソン系の評論家が高ポイントを連発し、スペインバルでよく見かけたものだ。このぶどうは、カタルーニャ地方のペネデス沿岸に渡って「ガルー」と名乗り、土着ぶどう化した。
この地の本当の自然の声を聴き、大地の本音をワインに詰め込むマッシモの目には、ガルーの正体はどう映ったのだろうか?
パルティーダの自然溢れる畑では、ガルーは石灰系に粘土、そしてゴロゴロした石の区画に育っている。マッシモは、このぶどうを他のスモイなどとは異なった仕込みをした。完璧に除梗し、粒状態で慎重に3日ほどマセラシオン。4ヶ月美しいオリとともにタンクで馴染ませた後長い樽熟に移る。
還元性の強いぶどうであることも思慮されてのことだろうか?詰め込まれた液体がグラスに注がれると、その色合い、かぐわしい熟したややジャミーな香りからも、他のパルティーダとは一線を画すことが分かる。
しかし、、。あのステレオタイプの「アルコール!タンニン!ブラックベリー!」とは全く異なるのだ。極限にまで細やかでふんわり舌に絡みつく果実感。なんと柔らかな!ムールヴェードルの一般コメントと真逆を行く。 しかし、スモイより明らかな豊満感!
マッシモの目には、こんな風にガルーの正体が見えていたのだろうと思うと、なぜか、口に含むたびに背中がゾクゾクする。さて、アルコールは何度だろうか?(輸入元案内より)