赤・750ml
メルロー100%
Tom Shobbrook【トム ショブルック】が畑を失ってもう1年程時間が経過しました。今年は自身の家の裏手に広がる畑に植樹をして2年目。引き続きGamayやMondouceを植え続けている様ですが、買いブドウでのワイン作りは暫く続く事になりそうです。
今回のリリースはMerlot100%のMarco【マルコ】。ビンテージは2015。実は古樽に入れたまま3年熟成し、ボトリングしてから1年熟成してリリースしたShobbrookの異端児的存在です。というのも2015、Shobbrookの畑では非常に濃密で所謂典型的なMerlotが出来てしまったんですね。既にPoolside的なガブ飲みワインを意識的に作っていたTomにとって、このフルーツは余り自身のスタイルにそぐわないと考えたそうなんです。そこで彼がどうしたかというと、ただ放置し続けたという訳です。日本にやって来てから寝かせた時間を考えると3年の樽熟成に1年10ヶ月のボトル熟成。濃密だった液体は紳士的で穏やかな、人懐っこさを見せる様になりました。このワインを飲むと、何故かとてもイタリア的に感じます。それは奥に潜む酸化のニュアンスだったり、薄旨とは全然違うオールドファッションなスタイル。ある種トスカーナ的と言いましょうか、時代の流行りに全く迎合していない芯の強い味わいです。
明るい将来を信じて我が道を歩み続けるTomから届いた、昔を懐かしむ様な、「旧い」新作。さながらBittersweet longing Wineと言ったところでしょうか...今はもう存在しない畑から生まれた最後のMerlotとなります。少しでも多くの方に楽しんで頂ければ幸いです。(輸入元資料より抜粋)