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カッシーナ・ロエーラ
Cascina Roera カッシーナ・ロエーラ
《ピエロとクラウディオからのメッセージ:2008年10月8日》
僕らのワインを理解するために絶対に知っておいて欲しいことがある。それはバルベーラというやっかいなブドウ品種の特性。
バルベーラというのは、アルコール度数が非常に高くなる可能性と、かなり強烈な酸の両方を持ち合わせた品種。だからまず、何よりも可能な限り美味しく感じてもらえるための微妙なバランスを見つけだすことが大切になってくる。僕らがワインに対して常に求めているもの、それはこのバランスという一点に集約されているといってもよいくらい。
それには何が必要か。畑からはじめるしかない。
どこまで収穫を遅くできるか(ほとんどヴェンデミア・タルディーヴァ(ヴァンダンジュ・タルディヴ=遅摘み)といえるかもしれない)というギリギリの限界点まで、土壌とブドウ樹を自然な農法でケアしていくためには、信じられない努力が必要になる。
僕らのバルベーラは、とにかくテリトリーに結びついている…フランス人ならテロワールって呼ぶだろうけれど。ブドウ品種の特性を尊重しながら、つまりフレッシュな酸を生かしつつ、いかに果実のやわらか味と凝縮感を際立たせられるようにというのが課題だ。
《以下輸入元資料より》
2002年、クラウディオ・ロッソとピエロ・ネビオロの2人によってバルベーラ・ダスティの中心地であるカスティオーレ・ダスティにカッシーナ・ロエラは設立された。設立以前よりクラウディオもピエロもワイン造りを行っていて、クラウディオ家はバルク売りが主だった60年代に、この地域で始めてボトリングをした一家であり、早くから品質重視に転換していた。
ピエロも葡萄栽培家に生まれ、家を継ぎ品質重視に転換させていた。2人はお互いの能力と畑を合わせることにより、より良い品質のワイン造りができると確信した。『私達は職人として、飲み手と自然環境に最大限配慮してワインを造る。』(クラウディオとピエロ)品質の高いワインを造るということは第一に、その地に合った葡萄品種をセレクトすることが重要。次に、葡萄樹と土壌を正しく理解し、管理することが重要。しかし間違えてはいけないのが人為的な介入はできるだけしないということ。『人為的な介入をせず最小限の手助けをしてあげることによって、私達の畑は土壌と葡萄樹とが最高のバランスになってきていて、気候や病気への対応も自然にできてきている。よって、除草剤の不使用、化学肥料の不使用、化学防虫剤の不使用は絶対なのです。』(撒くのは銅と硫黄物だけで、これも極少量。)畑は最高の状態になりつつある。これによってワインは葡萄の個性、畑の個性を厳密に表現できるようになってきた。
カンティーナに入っても考え方は一緒です。畑の個性を表現する為に人為的介入は厳しく制限されます。ラッキングもできる限り行わない。いかなるフィルターも通さない。各種添加物も使わない(SO2はボトリング前に極少量使用)と大きなリスクと隣り合わせながら信念を貫き通している。
※↓写真は左がクラウディオ、右がピエロ。真中は彼らの友人でエージェントのスイス人。